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実践!生産革新道場:第338回:リコール問題を管理者に理解させ他山の石とせよ

 

1:管理者が大規模なリコールを知らなかった

ある工場で工場長から次のような要請を受けました。「最近、大手自動車メーカーで大規模なリコールが発生しました。当社は自動車部品を生産していますから、リコールの問題は他人事ではありません。当社の管理者が今回のリコールをどのように捉えているのか、ぜひ聞いて欲しいのです」私は管理者がリコール問題を知っているとの前提で話をしているのが気になったので、次のように尋ねました。「御社では今回のリコールを朝礼や会議などで管理者に説明しましたか」「いや、特に何もしていません。しかしあれだけの大規模なリコールですから、自動車部品の工場の管理者として当然知っているはずでしょう。」私は率直に「残念ながらほとんどの管理者は知らないと思いますよ。中にはリコールの意味すら知らない人もいると思います」と言いました。そして「リコールをどのように捉えているかを聞いて見る前に、今回のリコールを知っているか確認してみましょう」と言って、管理者を会議室に集めてもらいました。

 

私は集まった管理者に紙を渡して、「今からテストを行います。今月ある大手自動車メーカーで大規模なリコールが発生しました。このリコールについて「会社名」「リコールとなった問題」「リコール台数」を書きなさい。もし知らなかったなら正直に「知らない」と書きなさい」全員の解答用紙を集めてみると、ほぼ全員が「知りません」と書いてあったのです。さらに管理者にリコールの意味を聞いてみると、やはり知らない人がいたのです。工場長は「えー!全員が知っているものだと思っていました。まさかこんな状態だったとは意外でした」と驚いていたのです。

 

2:管理者がリコールを知らない理由とは

工場長は自社の管理者が大規模なリコール問題を知らなかったことに驚いていましたが、私は管理者が知らないのは仕方がないと思います。管理者がリコールの問題を知るには「自分の車がリコール対象になり、販売会社から連絡が来る」「テレビや新聞のニュースでリコールを知る」の2つのルートがありますが、自分の車が対象になっていない場合はテレビや新聞のニュースで知ることになります。この工場では食堂で新聞を閲覧できるようにしているので、この新聞を持って来させ内容を見てみましたが、一般向けの大衆紙のせいか、リコールの記事は掲載されていませんでした。管理者で毎日、自費で経済新聞を購入して読んでいる人は極めて少ないので、新聞でリコールを知るのは難しいのが現実です。私は集まった管理者にテレビのニュースを見ているかを聞いてみましたが、「残業で見る時間が無い」「好きなドラマは見るけどニュースは見ない」などと言って、ほとんどがニュースを見てないことが分かったのです。

 

3:会社としてリコールを教えて理解させよ

日本ではニュースに関心のある人が多く、テレビやラジオ、インターネットなどでニュース情報を収集していますが、関心のあるニュース意外にはほとんど記憶に残らないものです。読者の皆さんも一週間前のニュースを正確に覚えている人は少ないと思います。まして海外では前述のようにニュースに関心のない人も多くいるので、管理者に必要なニュースは会社として提供して行く必要があるのです。工場長も管理者の状況を理解して「今後はリコールが発生した場合は、会社で概要をまとめた資料を作成して、管理者に内容を説明するようにします。そして掲示板にも資料を貼り出すようにします」と今後の対応を説明してくれました。

 

自動車部品を生産している工場にとって、リコールは致命傷になる大きな問題です。このような大きな問題を絶対に出さないためにも、リコールを他山の石として品質ルールの見直しや強化などの活動に繋げるべきなのです。そのためにはリコール発生時には管理者に会社としてリコールの概要を説明して理解させることが必要なのです。