12月3日更新

班長へのムダ取りは簡単な説明とビデオで教えろ

 

 

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 実践!生産革新道場:班長へのムダ取りは簡単な説明とビデオで教えろ

 

1:ムダが見えない班長たち

私の定期研修先で日本人駐在員から次のような依頼を受けました。「人件費や材料費の高騰などにより、コストダウンを迫られています。そのために昨年からレイアウトの変更や機械などを導入して人員削減を進めてきました。次の段階として細かいムダ取りによる生産性の向上を行なっています。

 

現場のムダ取りは班長主体で進めたいのですが、班長たちは現場にムダはないと主張しており、困っているのです。ぜひ研修で班長たちに現場には大量のムダがあることに気付かせて頂きたいのです」私は班長を集めて「現場のムダ取りによる生産性向上の活動を行っているが、うまく進んでいない。その原因は何か」と聞いたところ、「私たちは現場をよく見ているのですが、ムダがないのです。ですからムダ取りと言われても、ムダがどこにあるか分らないので困っているのです。」と言い始めたのです。

 

2:ムダを理解させる3つのステップ

私は班長たちに紙を渡して「君たちが考えているムダとは何か。その内容を紙に書きなさい」とムダの理解度を確認したのです。するとほとんどの班長が一般的に言われている7つのムダを書き出しました。私はさらに「7つのムダの中で動作のムダを詳しく書きなさい」と指示しました。すると「何かを取りに歩くこと」と歩行のムダだけを書いたのです。私は課長や部長が対象のムダ取りならば、ギルブレスの「動作経済の法則」を現場の実例を交えて講義を行いまうすが、班長には動作経済の法則を説明しても、理解が難しいケースが多いのです。このような場合、私は班長に次のような3つのステップで動作のムダを理解させています。

 

1)ムダの意味を理解させる

動作のムダを班長に説明する時には、単純に「動作のムダとはお金にならない動作のこと」と理解させます。例えばドライバーでネジを締める工程であれば、ネジを締める作業のみがお金になる動作となります。すなわちドライバーの先端がネジに入り、ネジが回転して締まるまでがお金になる動作なのです。それ以外の動作はお金になりませんから、全てムダなのです。

 

2)ビデオでムダの実例を見せる

上記のように説明したあと、実際に現場のネジ締めの作業をビデオで撮影して、プロジェクターで上映します。そして動作を区切りながら、班長に質問して行きます。「作業員が左手でネジを取って、右手でドライバーを掴みました。これはお金になる動作ですか。それともムダですか」「作業員がドライバーの先端をネジの山に入れました。これはお金になる動作ですか、ムダですか」「ドライバーが回転し始めてスクリューが締まっています。これはお金になる動作ですか、ムダですか」「作業員がネジを締め終わって製品を箱に入れています。これはお金になる動作ですか、それともムダですか」このように実際に現場で起きている作業をビデオで見せながら質問して行くことにより、動作のムダを理解させるのです。

 

3)お金になる動作をまとめさせる

ビデオで具体事例を理解させた後、班長たちに「自部署の工程でお金になる動作を書き出しなさい」と指示します。そしてグループ分けして「プレス機のスイッチを押す動作」「データの書き出しから書き終わりの動作」などと書いた紙を見せ合いながら、正しく理解しているかを相互チェックさせます「これは違うぞ」「ここまでがお金になり、ここからはムダだ」などと、議論をしているうちにムダの理解が深まるのです。

 

このように動作のムダを理解させると、班長たちは各工程に膨大な動作のムダがあることが理解できるようになります。そうなると現場で動作のムダが分かりますから「ネジを入れる箱が作業点より遠いから、もう少し近づけよう」などと、ムダ取りの改善が進むのです。班長に動作のムダを教える時には出来るだけ、簡単に説明してビデオなどの実例で理解させることが大事なのです。