11月5日更新

悪い報告は怒らないが、報告しなかったら怒れ! 

 

 11月12日更新

遠慮なく叱って叱られる信頼関係を築け

 

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  実践!生産革新道場:第320回:生産性向上では台車の管理も重要だ

 

1:台車による機械停止が発生していた

ある工場で生産高のデータを確認したところ、前日の夜勤で機械停止が発生していました。原因を見ると「その他」の欄にマークが付いており、詳細が分からない状態でした。私は担当者に「その他とあるが、理由の詳細は何か」と質問したところ、「まだ確認していません」との返事でした。「生産管理は管理者の義務ではないか。機械停止により生産性が悪化していれば、その原因を直ちに調べて対策を行うがお前の仕事だ!」と叱責したあと、一緒に現場に行き状況を確認しました。現場で夜勤と引き継いだ作業員に機械停止の理由を聞くと「台車の棚が破損しているために、製品を置くことが出来ないので機械を停止しました」と答えたのです。この工程では棚型台車の棚に製品を置くルールとなっています。棚型台車の状況を確認したところ、2段目と3段目の棚が破損している台車がありました。作業員は「台車の棚は1週間前に破損してしまいました。もちろん、上司には報告済みです。今までこの台車は使わずに済んだのですが、昨晩は生産数量が多かったので、台車が足りなくなってしまったのです」との説明でした。

 

2:機械停止の3つの問題点

前回のコラムで運搬のムダに付いて具体的な改善方法を書きましたが、このように運搬に必要な台車が生産性を悪化させているケースもあるのです。私は作業員に「台車に関して他に何か問題はありませんか」と聞いたところ、「車輪の動きが悪い台車が何台かあるのです。運ぶ時に力が必要だし、曲がる時は製品が落ちそうになることもあります」と答えました。さらに、作業員は車輪の動きが悪い台車を使うのを嫌がり、台車の取り合いになったり、動きの悪い台車を使わずに、他の台車を待っているケースもあることが分かったのです。私は現場の状況と作業員のインタビューから次の問題点を指摘しました。

 

1.台車の修理が遅かった

作業員は台車の棚が破損した際に、直ぐに上司に報告を行っていました。しかし報告を受けた管理者は「台車の修理などは重要ではない」と考え、メンテナンスへの修理依頼書の発行が遅れたのです。修理依頼書を受け取ったメンテナンスも「忙しいから台車などは後回しにすれば良い」と考えて修理を行っていなかったのです。

 

2.問題の事前予知が出来ていなかった

管理者が「夜勤では生産数量が増える」「台車は故障して修理中である」と2つのことを結び付けて考えていれば「数量が増えるから、台車が足りなくなる。台車の修理は終わったのだろうか」と確認が出来たはずです。問題を事前に予知できる情報は揃っていましたが、管理者の考えが至らなかったのです。

 

3.台車の管理ルールがなかった

台車の破損や問題点を確認するルールがありませんでした。管理者は「台車などはめったに壊れない」「壊れてから修理を行えば良いのだ」と考えていたのです。そのため、作業員も「車輪が故障しても壊れるまで使うべきだ」と考えてしまい、問題点を上司に報告していなかったのです。

 

運搬のムダの改善では台車の管理も重要なポイントとなります。特に今回のように台車の管理が悪いと、製品を置くことが出来ず機械を止める事態になったり、車輪の動きが悪いために運搬のスピードが遅くなったり、台車の取り合いで手待ちが生じたりなどのムダが発生することになります。このような小さなムダは見えにくいのですが、工場には多くの台車がありますから、積算すると膨大なムダになっていることがあるのです。運搬のムダを改善するには、台車の管理も重要なのです。