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実践!生産革新道場:第318回:生産性向上で管理者に協働を納得させる手法とは

 

1:ラインバランスが崩れていた

ある工場で各ラインの生産数量を確認したところ、Aラインで出来高が目標数量より下回っていました。私はAラインの課長に「生産量が目標を下回っているではないか。理由を述べよ」と聞いたところ、課長は「機械の加工時間のバランスが悪いのです」と言い出しました。このラインでは加工機を3台直列に並べて1人の作業員が順番に作業を行っていたのですが、機械の加工時間が短いために3台目に製品を入れる時には1台目の加工が終わってしまい、機械が止まってしまうのです。課長は「現在、生産技術が加工時間の改善を行っていますが、当面はこの状態が続きます」と説明を続けました。

 

 

隣のBラインを見ると同じように機械を3台並べていましたが、機械の加工時間が短いために、作業員が手待ちをしている状態でした。私は管理者に「隣同士のラインで、Aでは作業員が足りず、Bでは作業員が手待ちしている。1ラインに1人との考え方ではなく、2ラインに2人と考えて、作業員がお互いに双方のラインの作業を行うようにしたら、ムダが削減できてバランスが改善できるはずだ」と課長に指摘したところ、「それは無理ですよ」と意外な答えが返ってきたのです。

 

2:管理者同士が協議をしない

「何が無理なのだ。今すぐに出来るではないか」「私はこのAラインの担当ですが、Bラインの担当は別なのです。作業員を協働させるのなら、担当の課長の同意が必要です」「ならば、お互いに協議をして同意すればよいではないか」「相手が協議を嫌がるのです」「なぜ嫌がるのだ」「作業員を協働させた場合、自分のラインの生産高が下がり、責任を追求されるのを嫌がっているからです」私は課長では埒が明かないと思い、部長に状況を説明したところ、「実は私も課長同士が協議しないでの困っているのです」と言い出しました。部長も2ラインを2名の作業員で行えば、生産数量が上がると考えていたのですが、2人が協議をしないので困っていたのです。

 

3:改善結果を確認させて協議をさせる

生産性向上を阻害する要因は多くの事柄がありますが、今回のように生産性が向上することが分かっていながら、双方が協力しないために、改善が進まないケースがあります。協力しない理由は「自分が相手に協力して生産性が下がったら損だ」「作業員に他のラインを手伝わせたら文句を言われる」など、レベルが低いケースが多いのです。このようなケースの場合は部長に「生産性を向上させるために、課長に協議させるように」と指示しても、協議をしないし、協議をしても決裂して今まで通りの状態が続くことが多いので、先に改善を行ってしまい、その結果を見せて納得させることが最も効率的です。私はBラインの課長を呼び出して、部長に「私の目の前で協議して結論を出しなさい」と指示しました。部長は「いや、協議するにはデータも不足しているので、まず作業時間のデータを取ってから、別の日に協議をしましょう」とその場を取り繕うとするので、「そんな必要はない。Bラインの作業員がこのようにAラインの作業を手伝えばよいのだ」と作業分担を説明して「今直ぐに作業員に指示して実施させよ。そして3人で結果を確認してから、結論をまとめなさい」と指示したのです。部長が作業員に指示して、作業を行ってみるとAラインの加工機の停止時間が短縮して生産数量が上がりました。Bラインも今まで通りの数量を維持できているので、双方の課長も協働に納得して合意したのです。

 

 

通常は「改善立案→担当者の協議→改善の実施→結果の確認→協同の合意」となりますが、協議をしない場合には「改善立案→改善の実施→結果の確認→担当者の協議→協同の合意」とした方が効率的に進むのです。