10月2日更新

直感を事実にするための証拠固めを行え

 

10月8日更新

管理ミスを指摘して、認めさせ、反省させよ

 

 

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実践!生産革新道場:第325回:生産性向上に協力しない場合は損失金額を強調せよ

 

1:欠勤者の応援がいない

ある工場で生産性向上の指導を行っていました。生産数量が下がっているラインで作業の様子を観察していたところ、組み立て工程でトレイに入っている部品が無くなりそうな箇所がありました。「部品供給のタイミングが遅いなあ。供給の担当者は何をやっているのだろう」と思いながら様子を見ていると、作業員が空のトレイを持ってラインを離れて歩き出しました。私は驚きながら様子を見ていると、作業員は部品の供給箇所に行き、部品をトレイに詰めてラインに戻ったのです。私はラインの課長に「今の作業員の動きは正常なのか、それとも異常なのか」と問い質したところ、「部品供給は担当者の仕事です。作業員は勝手にラインを離れてはいけません」と言いました。「それではなぜ部品供給の担当者が来なかったのだ。なぜ作業員は自分の判断で部品を取りに行ったのだ」と質問したところ「実は部品供給の担当者が欠勤したのです」と答えたのです。「担当者の欠勤は事前に申告があったのか」「3日前に欠勤を申告してきたので承認しています」と答えました。「事前に欠勤が分かっている場合、管理者はどのように対処すべきなのか」「他部署と協議して応援者を要請します。」「それでは応援者は要請したのか」「要請したのですが、どの部署も余剰人員はないと断られてしまいました」私は「それはおかしいぞ。一部の部署で生産が下がっているから、余剰人員がいるはずだ」と指摘したところ、「確かにそうなのですが、余剰人員はないと言われてしまったのです」と課長は答えたのです。

 

2:応援を嫌がる2つの理由

私は生産が下がっている部署に行ったところ、生産調整のためにラインを止めていました。私は担当の課長に「ラインを止めているが、作業員は何をしているのだ」と聞いたところ「5Sの教育を行っているところです」と答えたのです。「他部署で欠勤者が出ているが、なぜ応援に人を出さないのだ」「5Sの教育で忙しいからです」「管理者として優先順位を考えろ。人が足りなくて生産数量が下がっているラインがあるのだから、そちらに応援を出すのが当たり前ではないか」と詰問すると、担当の課長は困った顔をしながら「実は作業員が他の部署に応援に行くのを嫌がっているのです」と答えたのです。私はこの課長や製造部長を集めて問題の詳細を調べたところ、次の事柄が分りました。

 

1.徹底したセクショナリズム

課長達は「他の部署に応援に出すと作業員に嫌われてしまう」「作業員を応援に出してしまうと、戻してくれない」「自部署で欠勤者が出た時に応援してくれなかった。だから応援しない。」などと自分の都合ばかりを考えて、セクショナリズムに陥っていたのです。

 

2.製造部長が調整を怠っていた

製造部長は欠勤者の調整を課長ミーティングに一任していました。課長同士がセクショナリズムに陥っていることを知っており、調整を行うと自分がもめ事に巻き込まれてしまうために、課長に丸投げしていたのです。

 

3:協力しないムダの損失金額を理解させよ

私はこのような状況では生産性が悪化すると判断し、暫定処置として課長と部長を集めて次の事柄を指摘しました。

 

1.金額的な損失を強調した

応援者の調整ができないことにより悪化している生産性の損失を、金額換算させたのです。大雑把な計算となりましたが、金額的な損失を計算させることにより、問題の大きさを認識させたのです。

 

2.製造部長に指示による調整を行わせた

課長同士が調整すると揉めてしまうので、私の目の前で製造部長の指示による調整を行わせたのです。課長は納得していませんでしたが、製造部長から金額的な損失を指摘されると従わざるを得なかったのです。

 

今回は暫定処置として上記のように指導しましたが、今後は応援者が入った時の4Mの見える化、多能工化の促進による協力体制の強化を指導して、セクショナリズムを打破することにしたのです。