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 「大丈夫なはずです」と憶測を言わせない手法

  

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  実践!生産革新道場:第336回:黙秘する管理者に反省させる手法とは

 

1:ラインバランスのデータがおかしい

ある工場で生産性向上の指導を行っていました。3ヶ月前に立ち上げた新しいラインを確認したところ、各工程で手待ちが発生しており、ラインバランスに問題があると判断しました。私はラインの管理者に「ラインバランスの測定ルールはどのようになっているのだ」と質問しました。管理者は「ラインバランスは毎月1回測定しています。問題があれば生産技術に報告して協力しながら改善を行います」と答えました。「最後にラインバランスを測定したのはいつだ。その時のデータを見せてくれ」「ラインバランスには問題が無いので大丈夫です」「私は君の意見を聞いているのではない、データを見せろと言っているのだ」管理者が差し出したデータの数字を見て私は驚きました。「このデータを見ると、ほとんどばらつきが無いではないか。各工程がほぼ完全に同期していないとこの数字にならないはずだ」「そうですね。でもデータではその数字なのです」私は「自分のラインをよく見ろ。今も多くの工程で手待ちが頻発しているではないか。お前はこのラインバランスのデータを本当に信用しているのか!」と一喝したところ、管理者は黙ってしまったのです。

 

2:データが捏造されていた

私は管理者に再度「お前はこのデータの数字を本当に信用しているのか」と詰問したところ、「確かに手待ちが頻発していますから、実際にはこのような数字にはならないと思います」と答えたのです。「お前はこのデータの承認欄にサインをしているぞ。データがおかしいと思ったら、なぜ検証せずにそのままサインをしたのだ」と追及したところ、再び黙ってしまいました。私はラインバランスを毎月測定している班長を呼び出して事情聴取を行いました。すると班長は「このラインは工程数が多いので、全工程を測定するのは時間が掛るのです」と暗に測定していない言い訳を始めたのです。「私は測定に時間が掛るのかを聞いているのではない。本当に測定したかを聞いているのだ。正直に言えば怒らないから、本当のことを言いなさい」と諭したところ、班長は観念して「実は測定を行わずにラインバランスのデータを作成していました」とデータの捏造を認めたのです。

 

3:黙秘する管理者に反省させる手法

工場の管理は全てデータに基づいて行いますが、これが間違っていたり、捏造されていると生産性向上を進めることは出来ません。特にデータの捏造は大きな問題になることが多いので、厳しく戒める必要があります。今回の問題は捏造を行った班長に問題がありますが、明らかに捏造と分るデータを承認した管理者にも大きな問題があると判断しました。私は管理者に「お前はこのデータを見た時におかしいと思ったのだな」と確認しました。「そうですね。バランスが良すぎるのではと思いました」「おかしいと思った時に、班長を呼んで内容を確認したのか」「いや、確認していません」「なぜ確認しなかったのだ」「忙しかったのです」「班長を呼び出して確認するのは数分で出来るはずだ。そうだろう」「確かに確認には時間は掛かりません」「それでは、なぜ確認しなかったのだ」管理者は再び黙ってしまいました。

 

私はこのように管理者が黙秘する場合には、こちらで話した内容を承認させる手法を使います。「お前が確認しなかった理由はラインバランスに問題があることを認めると、それを改善する必要が出てくる。そうなると自分の仕事が増える。それが嫌だから黙認したのだろう。もし捏造がバレても班長の責任にして、上司には班長を注意すると言えば自分の責任が逃れられると思ったはずだ」管理者は下を向いたまま黙っていました。

 

「反論があるならば遠慮無くしなさい。黙っているのならば私の説明に同意したと見なすぞ」管理者は黙っていましたが、反省したように見えたので「それでは、今後どうするかいま直ぐに班長と対策を協議しなさい」と指示したのです。怠慢の管理者を追求すると黙秘するケースが良くありますが、この場合はこちらで話した内容を承認させる手法を使うと、話が進み改善も早くなるのです。