12月3日更新

班長へのムダ取りは簡単な説明とビデオで教えろ

 

 

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     実践!生産革新道場:3現主義で先入観を打ち破れ

 

1:塗装の色がわずかに薄かった

ある工場で製品に塗装した色が標準の色と異なっているとの不良が発生して、客先で問題になりました。私も不良の現物を確認しましたが、標準の色と比べるとわずかに薄い色になっていたのです。この塗料は客先支給なので、客先にも問題があったのですが、異なる色を塗装してしまったのは大きな問題です。私は管理者に「塗料の受入検査で異常が見つからなかったのか」「工程内で誰か異常に気が付かなかったのか。」と質問をしました。管理者は「実は、受入検査でも工程内でも色が薄いことが分かっていたのです」と言い出したのです。

 

2:関係者のインタビューの結果とは

私は関係者にこの問題に付いてインタビューしたところ、次の事柄が判明しました。

1:QCによる塗料の受入検査時に標準より色が薄いことが分かった。直ぐに検査員は課長に報告を行った。

2:課長は現物を見て色が薄いことを確認したうえで、出張中の部長に電話で報告して判断を仰いだ。

3:部長は出張中であったため、電話で塗料の番号と生産指示書に書いてある番号が同じであることを確認した。

4:部長は塗料の番号が合致しているうえに、塗料は客先支給なので問題ないと判断して、塗料の使用を許可した。

 

3:私が指摘した3つの問題点

私はインタビューの結果から次の事柄を指摘しました。

 

1)客先支給だから問題なしのとの先入観があった。

部長は「塗料は客先支給だから異常があるはずがない」との先入観を持っていました。そのため、部下から「色がわずかに薄いです」との報告があった時にも、この先入観により「問題があるはずがない」と判断してしまったのです。確かに客先では品質管理を厳しく行なっているはずですが、品質管理に完璧は有りえません。今回のように何らかのミスで異常品が納入されることもあり得るのです。

 

2)色の現物を確認しなかった

品質管理の基本は3現(現場、現物、現実)にありますが、部長は出張中のため色の現物を確認していませんでした。部長は「自分は出張中で離れた場所にいたため現物を見ることができなかった」と言い訳をしていましたが、写真を撮ってメールで送ることは出来たはずなのです。写真で現物の色を見ていれば異常に気が付いて、問題の発生を防げた可能性があったのです。

 

3)製造は品管の指示を鵜呑みにした

製造でも塗料が薄いことが分かっていましたが、QCから「問題ないので使用せよ」との指示を受け入れて作業を行ってしまいました。製造の関係者は「やはり色の異常だから、もう一度確認すべきだ」「QCの判断が間違っているのではないか」などの意見を言うべきであったが「QCの指示だ」との理由で異常を感じながらも生産を行なってしまったのです。

 

4:3現で先入観を打ち破れ

私は上記の3項目を指摘したあと、部長らに対策を協議させました。自分の目で見て明らかに異常が分かっても「客先支給だから問題ないはずだ」「塗料の番号が指示書と合っているから大丈夫だ」「QCの指示だから生産を続けても良い」などと、先入観があると異常が見えなくなってしまいます。管理者には日頃から「先入観を持たず、品質管理の原則である現場、現物、現実で物事を判断する」と理解させることが大切なのです。