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              指示を確実に伝える方法

 

「言ったはずだ!「聞いていません!」このような伝達ミスによるトラブルは日常で頻繁に起きていると思います。今回は日本人管理者よりタイ人管理者への指示の伝達についてみていきましょう。

日本人管理者とタイ人管理者の間で最初に問題になるのは「言葉」だと思います。日本人とタイ人ですから「日本語」「タイ語」そして「英語」の3つの言葉に絞られます。この3つの言葉の中では理想的にはタイ人管理者を相手に指示を出すのですからタイ語が望ましいのです。タイ語に関してはタイに赴任する前に多少は学習してくる人もいるでしょうが、実際はこちらに来てからの駐在の期間中に体当たり的に覚えて行くのが普通です。タイ語は発音的には大変難しいのですが、幸いのなことに文法的には比較的やさしいため、普通のペースで学習すれば1年ほどで現場で指示を行う程度のタイ語はマスターできます。この語学の問題は日系企業を含めて英語圏以外の企業が抱えている問題で、私の知っている範囲ではラカバンの工業団地にあるフランス系の大手企業では過去にフランス語の通訳を使っていたところ各種の弊害が絶えず、結局、英語で統一することになりました。ただ口頭指示だとお互い英語のレベルにムラがあるため、口頭指示を避け英語の指示書を発行して管理しています。この指示書も見せてもらいましたが、簡単な英語を使っていますが5W1Hでうまくまとめてあり、これなら英語の得意でない人でも十分理解できるなと感心しました。またチョンブリの大手韓国企業で社員教育を行ったときは担当の韓国人がずいぶんとタイ語がうまいため「在タイ4、5年かな」と思い聞いてみたところ、わずか2年程度と言われ驚きました。2年程度でこのレベルのタイ語が話せるとは凄いと思い聞いてみると、タイでは韓国語の通訳など殆どいないため、この企業では駐在員が赴任前に会社の研修所でタイ語の特訓を行い、ある程度話せるレベルになってから赴任するとのことでした。ちなみにこの企業から日本に赴任するときはソウルにある研修所で4ヶ月間の日本語の特訓を行いますが、40代で初めて日本語を学習する人でも研修終了時には日常会話には不自由しないレベルに達するそうです。

日系企業の場合はロジャナーにある大手企業で管理職に日本語を習わせ、また日本にも研修に行かせて日本語を習得させ、管理者レベルは殆ど全員が日本語が理解できるところまで持っていった企業があります。社内を日本語で統一するまで持って行くには大変な時間と資金の投資が必要ですが、出来上がってしまえば新しく赴任した日本人管理者は大変楽になります。しかしこのように日本語で統一しているところはほとんど例外的で一般的には英語、タイ語を状況に応じて使い分けており、込み入った話や会議は通訳を使うケースが大半だと思います。タイ語はタイ人は理解力が100%でも話す方の日本人のレベルが低くいため、常に相手に確認して行かないと誤解が生じやすくなります。また指示書をタイ語で書ける人は大変少ないと思いますから、指示も口頭指示が中心となってしまいます。

英語に関してはお互い母国語ではありませんから理解度はとても100%ではありませんし、タイ人、日本人とも理解力に個人差が大きく、同じ単語でも受け取る意味が違うことがあります。これは試しに日本人駐在員同士が英語で話し合ったり会議を行ったあと、どの程度理解できたか確認してみればすぐに分かります。同じレベルの英語教育を受けている日本人同士でも英語の意志の通じ方の度合いは日本語と比較して50%もあれば上出来の方ではないでしょうか。

このように英語、タイ語とも常に「誤解」「思い違い」「勘違い」などが十分有り得ること理解し合わなくてはいけません。この前提を理解していないと「あの人の英語は下手で何を言っているのか分からない」「日本人管理者のタイ語の発音が悪いくせに、なぜ分からないんだと怒られた!」「少し日本語で話したら、日本人管理者は難しい単語を使って説明してきた。こっちの日本語レベルを考えて話して欲しいよ」「せっかく母国語でないタイ語で話してやっているんだから、もう少し聞き取るように努力して欲しいよな」とレベルの低い話になってしまいます。日本人駐在員どうしが日本語で話をしていても誤解や思い違いがあるのです。まして言葉が違うタイ人管理者が相手では「必ず誤解が生じる」ことをタイ人管理者、日本人管理者とも認識する必要があります。

このような状況でも誤解を防ぐ手法はいくつかありますが、特に効果的な方法は「指示書の発行」があげられます。日系企業では現場レベルまで指示書のシステムを実施しているところは少ないようですが、誤解を防ぐには実に効果的です。この指示書のシステムですが、意外なことにタイのローカル企業で取り入れているところが多いのです。ローカル企業に行くと指示書のフォームは確立されていませんが、社内で実に多くのメモが回されていることに気が付くと思います。タイ人に話を聞いてみると「何か問題が発生した時、責任の所在を文章でハッキリさせるために大切だ」との答えが大半です。これは何かあった際に自分には責任が無かったとの証明書にもなるわけですが、口頭指示の誤解を避けるという点では日系企業の駐在員も見習うものがあります。

この指示書は日本人駐在員にとってはなじみが薄いし、書き慣れていないためつい「めんどくさい」となりがちで、現場レベルまで採用しているところは少ないようですが、私は日本人駐在員が海外で仕事を進めて行くためには絶対に必要な事柄だと考えています。実際に欧米の社内管理では指示に限らず各種の伝達事項までも文章として発行することが当然のこととされています。日本では口頭の指示が中心ですから指示書となると何か特別な重要項目として考えがちですが、お互いに誤解を生じ易い環境であることを考えれば指示書の導入は不可欠といえます。次回はこの指示書に簡単な書き方について説明します。