11月5日更新

悪い報告は怒らないが、報告しなかったら怒れ! 

 

 11月12日更新

遠慮なく叱って叱られる信頼関係を築け

 

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                    品質管理の基礎知識(その11)

 

前回「日本人駐在員でタイ人に教えるべき事柄を教えておらず、タイ人は仕事ができないと見当違いの結論に陥っている」と書いたところ、読者の方より多くのご意見を頂きました。全てのご意見が「その通りである」「当社の日本人にもそのような人がいる」など同意的なものでした。

部下に教えていないことを「やれ!」と言っても出来るはずがありません。まして製造業は各社とも世界に通じる高品質の製品を作ろうと死にもの狂いで頑張っているのですから、その目標を達成するためにも部下に毎日、教えなければいけないことが山のようにあるはずです。当社の管理者セミナーはご依頼主の会社の教育方針に合わせてセミナーを行なうことを基本としていますが、無理なご依頼はお断りするケースもあります。特に「タイ人管理者に1を聞いて10を知るようにして欲しい」等のコンセプトのご依頼は全てお断りしています。お断りする理由は2つあります。

1 「管理者が1を言っただけで相手が10理解するべきだ」とは管理者としての甘えであり、管理者の能力の向上を否定するからです。「10言っても5しか理解してくれないのが現実だ。では10理解させるにはどうしたらよいのだろう」とのコンセプトであればご依頼をお受けするのはもちろんです。

2海外での管理では「1を行なわせるために10言わなくてはいけない」のが現実です。異なる人種、歴史、文化、言語、思考、習慣、情報環境の壁があり、さらに異なる年齢、職歴、学歴の人に「1を聞いて10を知れ」と言うのは不可能であることは自明の理です。

もし誰でも1を聞いて10を知るが出来るならば、極端に言って会社は社長一人と作業員さえいれば成り立つことになります。これは現実的には有り得ませんから部下が言われたことを守れるように技能と知識を教え、「守らせる」管理を行なうために管理者、監督者が必要となります。

また当社には「うちでは品質管理の教育も行なっているし、いろいろ教えている。しかし部下が守らない」とのご意見も寄せられます。これはいろいろな原因が考えられますが、パーセプション・ギャップ(認識のずれ)も一つの大きな原因です。これは「人間の習慣として、自己を過大評価しがちであり、他人を過小評価しがちである」ことから起因する認識のずれです。当社の管理者セミナーでもよくパーセプション・ギャップの証明を行ないます。

最初に管理者に「あなたは部下に仕事を教えていますか。100点満点で自己採点して下さい」と尋ねると、答えは80点から90点くらいになります。しかしこの管理者の部下に「あなたの上司は仕事を教えてくれますか?100点満点で採点して下さい」と尋ねると大体、20点から40点程度になります。このように日本人駐在員やタイ人管理者が部下に一生懸命に仕事を教えているつもりでも、部下は「上司は仕事を満足に教えてくれない」と思っているのが現実なのです。

「社内教育を行なっているけど、部下が守らない」と言う場合は、このパーセプション・ギャップを明らかにして「お互いに認識のずれがある」ことを認め「この認識のずれは何が原因か、そしてどう解決していけばよいのか」と解決策を見出して行くことも大切です。