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                     品質管理の基礎知識(その13)

 

品質管理の歴史に関しては以前にもここのコラムで取り上げていますが、今回は日米の品質管理が異なった道を歩み始めた昭和30年代の話をご紹介したいと思います。

両国とも工業化が進み、大量生産の時代に入っている中、新たな問題に直面しました。それは作業員の作業ミスです。製品の品質設計は立派で作業標準も良く出来ているにもかかわらず、現場の作業員のちょっとしたミスが製品を不良品にしてしまいます。例えばハンダ付けの工程であれば、わずかなハンダの飛沫により基板が不良となってしまったり、エンジンの製造であれば、ネジのゆるみやバルブの絞め方が不十分のために不良品となってしまうような問題です。このような問題に直面して解決方法を模索した結果、品質は設計や作業標準だけではなく、第一線で実際に物を作っている作業者の「質」が最も大事であることに両国とも気が付きました。しかしこの対処方法に両国の差が出たのです。

米国は次のように考えました。「普通の人は自分がお金を払って買った製品ならば大切に扱う。しかし仕事上で生産する製品はミスして不良にしても何とも思わない、、、従って良い製品を生産するには外部からの管理、強制により、決められた通りに正しい仕事をさせる、ミスのない仕事をさせる運動を行なうべきだ」として、昭和37年に「ZD運動」を開始しました。

一方日本では次のように考えました。「現場のことを一番良く知っているのは作業者自身である。それならば作業者にもっと勉強してもらい、積極的に任せるようにしようではないか。まず最初に作業者にQCを勉強してもらい、その後は作業者が自主的に勉強を続け、グループで意見を出し合い、知恵を寄せ合い、やりがいを持たせてより良い品質作りを目指していこう。」このようにして米国が「ZD運動」を始めたのと同じ昭和37年にQCサークルが誕生したのです。

その後の経緯は製造業で働く皆さんが良くご存知の通りです。日本の製品はその品質で米国を圧倒して世界を斡旋しています。この品質差の大きなポイントは「現場の人作り」にあったと言っても過言ではありません。「現場の人作り」りが品質の良い製品を作り出す「定石」すなわち原理、原則ではないでしょうか。現場の人たちにを中心に品質管理の考え方、方法を教え、動機づけを行ない、自分たちで自主的に考えるレベルに高めて行くことが品質管理の成功の秘訣と言えます。

しかし日本の良き品質管理の伝統をタイの日系企業が受け継いで、この地で実践しているかとなるとこれは疑問があります。繰り返しになりますが、タイで私たちと一緒に働いている人々は「タイの歴史始まって以来、初めて企業で働く世代の人々」です。この人たちに教育を行なわず「日本と同じ品質の製品を作れ」と言うのは無理なのです。これは例えばタイで野球のチームを作ったにも関わらず、選手にルールを教えず、練習もさせないで、いきなり試合に出るようなものです。これでは試合に負けてしまうのが当たり前です。「品質の良い製品を作れ」の掛け声も大事ですが、「なぜ品質の良い製品を作るのか」「そのためには何をどうすればよいのか」を教えることが大切です。これは皆さんにも良くお分かり頂けることと思います。