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実践!生産革新道場:第284回:定期研修の3つのルールとは

 

1:定期研修の名称とは

私の定期研修の名称は管理者研修ではなくFIT(Factory Innovation Team:工場改革チーム)との名前にしています。管理者研修との名称だと座学中心のイメージがあるため、私の目指している現場中心の研修とは異なってしまうのです。私の研修は受講者自身に現場の問題を解決させることにより、管理者の能力を高めるのが目的です。最初から工場改革チームとしておけば、受講者も現場の問題を取り上げて解決して行くことに違和感が無くなります。私は研修の初回では受講者に「研修名称はFITである」と宣言して、研修の目的は「社内で実際に起きている問題を解決することにより、管理者の能力を向上させる」と明言します。そして下記のFITの3項目のルールを説明して理解させるのです。

 

1:FITの3つのルール

1)決定事項は会社の命令となるので、実行責任を負う。

私の研修では多くの問題を取り上げて決定事項として具体的な対策と責任者、期日を白板に記入して行きます。この決定事項は私が管理者に「このようにした方がいいですよ」とのアドバイスではなく、会社の決定事項としての指示であり、管理者は実行責任を負うことを理解させます。そして日本人駐在員のトップからも管理者に説明してもらいます。決定事項は指示ですからこれを実行しない場合は、私が厳しく管理者を指導することになります。

 

2)学習内容、決定事項などは全てノートに記入する。

私の研修では受講者にノートを配布して、学習内容や決定事項は全て手書きでノートに記入させます。「白板に書いているのだから、それをコピーして配布すれば良いのでは」との意見もありますが、コピーを配布すると内容を覚えないし、直ぐに無くしてしまうことが多いのです。学習内容や決定事項を手書きにすれば、手は脳と繋がっているので、脳が活性化され記憶力が強化されます。私の研修では必要最低限の座学を行いますが、パワーポイントに1枚に1行しか書いてありません。これを10枚程度の見せて手書きさせた後、その場で暗記させて試験を行います。学習内容はその場で暗記しないと覚えません。覚えなければ実行出来ないのですから、手書きで覚えさせてその場で試験を行うことが大切なのです。

 

3)嘘をつかない、言い訳をしない。

私は「人は信頼しているが、仕事は信用していない」との考え方で研修に望んでいます。私の研修では管理者に発表用の資料作成を行わせることはありません。資料はいくらでもごまかすことができるからです。私は必ず現場で管理者に説明させて、自分の目で確認しますから、管理者の嘘は必ず見破ることができます。ですから私は最初に管理者に次のように説明します。「君たちが説明した内容は私自身が現場で徹底的な裏取りを行います。現場を観察して作業員に直接、インタビューして徹底的に確認するから、嘘は必ず見破ります。嘘を付いたら作業員の前でも君たちを怒鳴りつけるから、それが嫌なら最初からやっていないことは、やっていませんと素直に言いなさい」受講者は最初、嘘を付くこともありますが、絶対に見破られて怒鳴られるので「これは嘘を付いてもムダだ」と直ぐに理解してFITのルールを守るようになります。嘘を付かなければそれを見破るムダな時間が不要になるので、研修を効率よく進めることが出来るのです。