1:組織が沈滞ムードとなっていた
「不良の発生が多く、クレームが多い」このような職場に行くと「コミュニケーションが悪く、必要な情報が伝わっていない」「不良が出るのは、あの職場が悪いからだ」「あの人が協力してくれないから問題が起きた」など、職場の雰囲気がギスギスしていることが良くあります。このような沈滞ムードの職場を活性化するためには、次の3つの事柄が必要です。
■職場活性化のポイント
1) 目標を明確にする
2) お互いに協力し合う
3) コミュニケーションを活性化する
2:組織活性化の取り組み方法は
もし今の職場が沈滞ムードで問題の発生が続いているようであれば、管理者はこの3つの改善を直ぐに行わなければなりません。そのためには次の3項目を正しく理解して実行することが必要なのです。
1)目標と理由を明確にする
例えばマラソンで、「ゴールは分からないけれど、とにかく走ろう」と走り出すとやる気も出ませんから自分のペースでダラダラ走ったり、途中で走るのを止めたりするでしょう。しかし「ゴールの位置が明確なので、ゴールを目指して走ろう」と走り出せば、やる気も出るし、ゴールに向かって一生懸命走って行くでしょう。仕事も同じですから、次の2項目を明確にして理解させます。
1:仕事の目標
従業員に自分の仕事の目標を正しく理解させます。例えば「私たちの目標はクレームゼロです。不良を受け取らない、不良を作らない、不良を流さない、これらを徹底してクレームをゼロにします」などと分かり易く理解させるようにします。
2:目標の理由
目標の説明だけでは不十分です。なぜ自分が目標を達成するのか、その理由も分かり易く説明して理解させます。この時に「クレームゼロを目指す理由は、会社の方針だからです」などと会社方針や経営方針だからと言っても、従業員は納得しないものです。ですから「クレームがゼロになれば、お客様に安定した注文を出して頂ける。それにより私たちは給料やボーナスを得て、家族を養って行くことが出来る」などと、目標の達成が従業員にとってメリットがあることを合わせて説明して、理解させることが大切です。
2)強い自責の考え方を持つ
会社では全ての従業員そして部署が協力し合ってゴールを目指していますから、「あの問題は自分の部署では無いから関係ない」などとの考え方は間違いなのです。他部署の問題も自分の問題と捉えて互いに協力して行く姿勢が必要です。管理者は全員、会社の目標達成する責任があります。ですから管理者は自責の考え方を持つ必要があるのです。
自責の考え方とは「組織の問題を自らの問題として捉えて、本気で対策を立案実施すること。そして問題発見や問題解決に向けて本気で行動しようとする意識」のことです。管理者がこの自責の考え方を持てば、他部署で問題が起きたとしても「自分として問題解決に協力しよう」と考えて、直ぐに行動に移すようになります。管理者にこの自責の考え方を持たせるのは大変ですが、「管理者は会社の目標達成の責任がある。そのためには他部署の問題も積極的に協力することが必要である」「自責の考え方を持つことで問題解決能力など管理者としてのスキルを上げることが出来る」などと繰り返し説明して納得させるようにします。
3)コミュニケーションを活性化する
管理者の中には「部署内のコミュニケーションを活性化する」と聞くと「社内交流会やランチミーティング、上司による個人面談などが大切だ」と考える人もいますが、これらはシステムを作ったり、スケジュールや予算の調整なども必要になってきます。このような大掛かりなものではなく、直ぐに簡単に出来る事柄を確実に行うことが必要です。
1:朝礼の活性化
管理者が従業員に行う朝礼がマンネリになっており、管理者がダラダラ喋って終わるケースがあります。これを活性化するために、管理者は自分の話しを相手に伝えたいとの気持ちを込めて話すようにします。管理者の話す話の声量、表情、ボディーランゲージが変わるだけでも、相手に真剣さが伝わり話の内容が伝わりやすくなるのです。
2:ミーティングの活性化
ミーティングが従来のやり方ではコミュニケーションが活性化しないと感じたら、ミーティングのメンバーにどうすれば良いかをディスカッションさせます。「発言しない人がいるので、順番に全員が発言する」などのアイディアが出たら、直ぐに実行していき活性化させます。
3:一声掛ける
管理者は部下との報連相をコミュニケーション活性化のチャンスとして捉えるようにします。具体的には報連相が終わった後「最近、何か問題がありますか」「仕事で困っていることや、私が手伝えることはありますか」などとこちらが部下を気にかけていることを示すようにします。このちょっとした気配りがコミュニケーションを活性化させるのです。
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