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「安全管理の基本に戻る」ための教育方法

「安全管理の基本に戻る」ための教育方法

 

■労働災害防止の教育内容が不備であった

私はある工場で安全管理の指導を担当していました。作業員の目に切粉が入る労働災害が起きたため、その経緯について管理者に確認しました。稼働中の機械に油汚れがあり、そこに切粉が溜まっていたため、不良品が発生しました。作業員がエアブローで切粉を吹き飛ばそうとした際、保護メガネを着けていなかったため、舞い上がった切粉が目に入ってしまったのです。

 

管理者は、「再発防止としてエアブローの使用も含めた清掃ルールの見直しを行いました」と説明しました。そこで私は「では、作業員に具体的にどのような教育を行ったのか」と問いかけました。すると「朝礼で安全について話しました」との返答でした。

 

その内容を確認したところ、話の内容が抽象的であり、作業員にとって理解しづらいものでした。私は管理者に対して、「作業員が具体的に理解できるような教育マニュアルを作成し、それに基づいて定期的な安全教育を実施すべきだ」と指摘して、実際に作業員向けの教育内容について指導を行ったのです。

 

■「安全管理の基本に戻る」ための教育方法

作業員への労働災害再発防止策として、教育は非常に重要です。ただし、対象は作業員なので、教育内容は具体的で分かりやすいものでなければなりません。今回の労働災害を繰り返さないためには、下記のように「安全管理の基本に戻る」ことの重要性を理解させることが大切です。

 

1:5Sは安全管理の基本である

安全の基本は整理、整頓、清掃、清潔、しつけの5Sにあります。作業員には安全管理における5Sの重要性を理解させることが大切です

 

■整理と整頓で危険を減らす

整理とは不要なものを排除し、整頓とは必要なものを使いやすく配置することです。もし、工場の通路に資材や工具が放置されていれば、作業員がつまずいて転倒する危険性があります。私たちが整理と整頓を行うことで、通路や作業スペースが常に安全でスムーズに移動できる環境になるのです。

 

■清掃と清潔で安全を確保する

清掃とは、職場を掃除して汚れを取り除くことを指し、清潔とはそのきれいな状態を維持することです。清掃が不十分だと、今回の事例のような労働災害が起こる可能性があります。また、床に油や水が残っていると、滑って転倒する危険があります。私たちが清掃ルールを守り、職場をきれいに保つことで、安全を確保することができるのです。

 

2:保護具の着用を徹底する

保護具は、「自分の身は自分で守る」という安全の基本を実行するために欠かせないものです。作業に適した服装と保護具の着用を徹底し、自分自身の安全を確保しましょう。

 

■保護具を正しく着用する

保護具は正しく着用してこそ、効果を発揮します。例えば、ヘルメットのあごひもがゆるんでいたら、落下物があったときに外れてしまい、頭を守ることができません。安全靴のひもが緩んでいたりすると、作業中にけがをする可能性が高くなります。保護具は「着用している」だけではなく、「正しく着用している」ことを意識することが大事です。

 

■保護具着用を習慣にする

保護具の着用を徹底するためには、それを日常の習慣として定着させることが重要です。「ちょっとだけだから」「面倒だから」という理由で保護具の着用を怠ることが、重大な労働災害につながることがあります。たとえ短時間の作業でも、決められた保護具は必ず着けるという意識を持つことが大切です。安全は、毎日の積み重ねによって守られることを理解しましょう。

 

3:自らの安全意識を高める

安全管理の基本は、「自らの安全は自らが確保する」という意識にあります。どんなに優れた安全設備や保護具があっても、作業者自身の安全意識が低ければ、労働災害を防ぐことができないからです。

 

■自分を過信をしない

多くの労働災害は、「自分だけは大丈夫」という過信や油断から発生しています。特に、長年の経験を持つ作業員ほど、このような過信が生まれやすく、安全ルールを省略したり、保護具の着用を怠ったりする傾向があります。こうした過信と油断をしないために、過去の災害事例を思い出して、「災害は誰にでも起こりうる」という認識を持つようにします。

 

■安全ルールを厳守する

「急いでいるから」「少しだけだから」という理由で安全ルールを破ることの危険性を理解するようにします。常に「自分も災害に遭う可能性がある」という慎重な意識を持つことが重要です。「安全は全ての作業に優先する」という意識を持ち、どんな状況でも安全ルールを守る習慣をつけるようにします。