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実践!生産革新道場:「大丈夫なはずです」は管理者の禁句

 

1:「大丈夫なはずです」と言い切る管理者

ある工場で不良が客先に流出して問題となりました。私の研修でこの問題を取上げたので担当の管理者を呼び出して確認したところ、下記の事柄が分りました。

 

管理者の説明内容

1.クレームの対象ロットは工程内ですでに多数の不良品が発生しており、班長も状況を把握していた。

 

2.班長は不良品を担当の管理者に報告した。管理者は不良を目視で確認したあと、「この程度なら良品となるはずだ。あとでQCと確認するので、不良品は一時保留品として保管しなさい」と指示した。

 

私は以上の説明を聞いたあと、担当の管理者に「一時保留品の処理はどのように行ったのだ」と聞いたところ「班長に限度見本を渡して、選別するように指示しました」と答えました。私は「対象ロットの生産数量と一時保留品の数量のデータ、そして一時保留品の選別結果のデータを出してくれ」と指示しました。すると「実はその時のデータがないのです」と言い始めたのです。

 

「当日は出荷を急いでおり、データを付けている時間がなかったのです」「データが無ければ一時保留品を本当に選別したか分からないぞ。一時保留品を良品と間違えて次工程に流したかもしれないぞ」と指摘しました。すると管理者は「一時保留品としたのですから、良品と間違えて次工程に流れることはありません。大丈夫なはずです」と言い切ったのです。

 

2:「大丈夫なはずです」と考える危険性

管理者の中にはこのように「何々しました。だから大丈夫なはずです。」と言い切る人がいます。しかしこれは2つの理由により管理者として危険な発想です。

 

危険性の理由

1)事実と憶測を混同している

確かに「何々しました」とは実際に行った事実でしょう。しかし「だから大丈夫なはずです」とは、単なる憶測と希望的な観測にしか過ぎません。事実と推測を混同しては、問題の真因を突き止めることは出来ません。

 

2)問題が見えなくなる

「大丈夫なはずです」と考えてしまうと、問題の原因を探るために現場を観察しても「問題など無く大丈夫なはずだ」との先入観で観察するため、ミスが起こり得る可能性が目に入ってきても、問題だと認識できないのです。すなわち「問題を見ているが、問題を発見していない」との状態に陥ってしまうのです。

 

3:管理者には3現の教育が必要だ

管理者は問題発生時には真因を突き止めるためにも「何々しました。しかし、未だこのようなミスの可能性もあると思います。」と考えるべきなのです。現場を観察するときにも「不良が流出したのだから、何か問題があるはずだ」と考えながら観察すると、いろいろな問題点が見えてくるはずなのです。

 

私は管理者に「一時保留品は大丈夫なはずだと言うが、それはお前の憶測だ。私は事実を知りたいのだから、大丈夫だと裏付けるデータを出せ」と厳しく追求しました。そして管理者が反省し始めたところで、前述の「大丈夫だと考える危険性」に付いて説明したのです。管理者は「確かにその通りです。一時保留品が正しく処理されなかった可能性も考えて、もう一度、原因を追求します」と反省していました。私は「大丈夫なはずです」は管理者として禁句とも言えるほど、危険な考え方だと思っています。管理者には憶測で言うのではなく、3現で事実を確認させる教育が大事なのです。