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   実践!生産革新道場:第341回:質問を行って相手に考えさせて気付かせろ


1:部品が無くて機械が止まった

私が工場で生産性向上の指導を行っていると、あるラインで夜勤の生産性のデータを確認したところ2日前の夜勤で機械が長時間止まっていたことが分かりました。私は管理者に「2日前の夜勤のデータに機械停止とあるが、なぜ機械が止まったのだ」と質問したところ、「実はある部品が破損して使用不能となったのです」「その部品は予備の在庫を持っていなかったのか」「この部品は破損することが多いので、最低在庫数量を設定していましたが、当日はその部品が無かったのです。夜勤のため機械を止めざるを得ませんでした。日勤で問題を引き継いでから、直ちに部品を発注して届けて貰ったので、日勤では長時間止まることなく生産を続けることができました」「最低在庫数量を管理しているのに、なぜ在庫が無くなっていたのだ」「すみません、まだ担当者に確認をしていませんでした」私はこの管理者と共に担当者である班長のところに行き、なぜ当日、部品の在庫が無かったかを確認しました。


2:班長は作業員だけが悪いと信じていた

班長に部品が無かった理由を質問すると次のように答えたのです。「この管理台帳を見て下さい。この台帳では2日前には部品があることになっています。」班長が指さした個所を見ると、確かに在庫数量が記入されていました。「しかし実際には在庫があるはずの部品が無かったのです。私は驚いて「なぜ台帳と現物の数値が異なっていたのだ」と質問すると「部品を払い出す際には、必ず台帳に申請者、日時、払い出しの理由、そして数量などを記入するルールになっています。日勤は私が管理していますから、問題は無いのですが、夜勤は担当者が不在となるため、部品が破損した場合、作業員が直接部品を持って行くのです。その際に作業員が台帳に記入せずに持って行ってしまうことが多くあるため、在庫数量が合わなくなってしまうのです」と答えました。そして班長は「私は何回も作業員に部品を持ち出す際には必ず台帳に記入せよ、と言っています。しかし、作業員は一向に守らないのです。ですからこのような問題が起きてしまうのです」などと言い出したのです。


3:質問を使って考えさせろ

私はこの班長の経歴を確認したところ、2カ月前に作業員から昇格したばかりでした。様子を見ていると班長としての責任感に乏しく、自分の責任逃れをするために言い訳をしているのではなく、本当に言っても守らない作業員だけが悪いと信じているようでした。このように頑なに作業員が悪いと信じていると、座学で班長の責任などを教えても納得させることは難しいのです。このような場合には一方的に教えるのではなく、相手に質問することにより、自分自身で気付かせる手法が有効です。私は班長に次のような質問をしました。


「あなたは作業員が台帳を付けないから悪いと言っているが、作業員に台帳をきちんと付けさせる責任者は誰ですか」「それは班長である私です」「それではあなたの指導が悪いから、作業員が台帳を付けないのですね」「そんなことはありません。私は何回も繰り返し作業員に台帳を付けるように指示しました。しかし作業員は付けてくれません。でから作業員が悪いのです」「そうですか。それではあなたが指示した事柄を作業員が守らない場合は、あなたは班長として何をすべきなのですか」班長はハッとして黙ってしまいました。私は「あなたは作業員になぜ台帳を付けないのか、その理由を確認しましたか。作業員が指示しても守らないことを上司に報告しましたか」と詰問すると目を伏せてしまったのです。私は「作業員が指示した事柄を守らない場合、あなたは班長として何をすべきですか」ともう一度、質問すると「そうですね。作業員に理由を聞いたり、上司に報告すべきですね」と答えたのです。「それでは今すぐ、作業員に台帳を付けない理由を聞いて来なさい。そしてその内容を上司に報告してどうすればよいのか相談しなさい」と指示したのです。


作業員から班長になったばかりで座学に慣れていないと、班長の責任を教えても、聞き流されることがあります。しかし、相手に次々に質問して行くと答えるために考えざるを得なくなります。自分で考えることにより気付きを得ますから、質問を上手に使うことにより、相手の考えを効率的にまとめることができるのです。