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ラインバランスが崩れる要因

 

1:ラインバランスが崩れてしまう

前回、掲載されたラインバランスの改善方法を参考に生産性向上に取り組んでいます。しかしラインバランス以前の問題として、欠勤が多いため応援者が入ったりするケースが多く、そのためにバランスが崩れる、生産性が悪化するなどの問題に直面しており困っています。

 

2:ラインバランスを崩す要因

前回、ラインバランスの改善方法を紹介しましたが、ラインバランスの改善と平行して行わなければいけないのが、ラインバランスを根本的に崩す要因の改善です。ラインバランスを崩してしまう主な要因には次の事柄があります。

 

2.1:作業員の欠勤

出勤率が100%を前提としてラインを作っている会社は少ないと思います。通常は平均の出勤率を元に、欠勤者の支援者を見込んでラインを作っています。しかし欠勤が多いと支援者を投入してもラインが維持できず、他部署の作業員やリーダーが入って作業を行うことになります。この場合、慣れない作業を担当するために作業が遅くなり結果的にラインバランスを崩してしまうのです。

 

2.2:退職者の増加

最近では人件費節減のため各社とも派遣社員や臨時雇用社員をラインに入れることが多いのですが、定着率が悪いのが大きな問題です。ひどい場合は入社したその日の午後には辞めてしまうなどケースもあるため、常にラインの人員が不足したり、新人の作業者が多くなりラインバランスが崩れるなどの問題が発生します。管理者の中には退職者が多いのは「給料が安いからだ」「作業環境が悪いからだ」と全てを会社のせいにして

 

自分は何も改善しない人が多いのが現実です。私の研修では「退職者の増加は管理が悪いからだ」と全て管理者の責任として、自身で改善できることは徹底的に改善を行わせています。

 

2.3:ムダ歩き

作業員がラインから離れて歩き出すことです。良くあるパターンとして「ものを探しに行く」「ものを取りに行く」「問題が発生したため上司を呼びに行く」などがありますが、作業員がラインを離れてしまうと当然、ラインバランスは一挙に崩れてしまいます。

 

私が研修先で良く行う手法としては、ラインを一定時間ビデオで撮影し、ムダ歩きの現状を把握する方法があります。ビデオを再生してムダ歩きをした作業員に原因を聞き出し、その対策を行います。これを繰り返すことによりムダ歩きを減らすことが出来ます。

 

2.4:トイレへ行く

意外と見落とせないのは作業員のトイレです。私は研修先では「トイレは私用であり休憩時間に済ませておくべきものである」との考え方を管理者に徹底的に植え付けますが、トイレの数に限りがあるため休憩時間だけでは難しいなどの制約があるケースも多いのが現実です。作業中のトイレはルールを明確にしておき、多人数が同時に欄を離れることがないようにしておくことが大切です。

 

ラインバランスはとても微妙であり、極端に言えば作業員が部品を落として拾っている間だけでもバランスは崩れてしまうのです。ラインバランスを整えるのは大変ですが、それを平準化するには出勤率を上げる、退職者を減らすところまで突き詰めて考え、対策を実行することが必要です。