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   経費節減によるコストダウンの進め方(その7)

 

先日、社員教育の件で訪れた日系企業では経費節減のため一滴の水でも節約しようと工場の水周りを全て再点検して修理し、従業員にも水漏れを見つけたらすぐにメンテナンスに連絡するように指導していました。この会社の社長の話では「確かに一滴の水を節約をしたところで金額的には大したことはありません。大事なのは従業員の意識の改善なのです。企業としてはたった一滴の水でも節約しなくてはいけないという姿勢を示すことにより、各自がコストダウンの意識を持ってもらうことに期待しているのです」とのことでした。コストダウンの意識付けに力を入れている様子に感心しました。
さて前回はブレイン、ストーミングにより効果的な経費節減の対策を立案するところまで説明しましたが、今回はこの経費節減の対策の実施となります。

1指示書の発行
立案した対策を従業員に守ってもらうためにコストダウン委員会で指示書を発行します。
この指示書には次の事柄を記入するようにします。
① 理由
経費節減の理解を求めるために、なぜ経費節減を行わなくてはいけないのかその理由を書きます。
② 対象
この指示を守るべき人の事です。経費節減の場合は全社員が対象となります。
③ 実施日
この対策を開始する実施日のことです。
④ 経費節減の対象
電気、備品など経費節減を行う具体的な対象を書きます。
⑤ 経費節減の方法
上記の対象に対して経費節減を行う具体的な内容を書きます。

2指示書の配布、説明
この経費節減の指示書を担当者に配布して従業員に内容を説明してもらいます。経費節減は全社員の協力により初めて成果が表れますから、経費節減の理由を詳しく説明して関心を高めるようにします。説明が終了したらこの指示書は掲示板などに貼り出し、従業員が内容をいつでも読めるようにしておきます。

3 経費のグラフの掲示
経費の現状を数字的に理解してもらうため、また経費節減のコストダウンの効果を数字的に確認して行くために、毎月の経費の推移をグラフ化してキャンティーンなどに貼り出しておきます。このグラフを作る際は経費節減の対象によって金額が大きく異なるため一枚のグラフに一緒にしてしまうと見にくくなってしまいます。なるべく「水」「電気」など対象毎に作った方が見やすいものができます。またコストダウン委員会の方で経費節減の具体的な数値目標(金額、使用量、何%の削減など)が出ていれば目標値として、それらを書き込んでおきます。

従業員は「経費節減のコストダウンは通常の仕事ではないから関係ない」との意識が強いと思います。しかし企業にとっては節約した分だけの金額が利益になるわけですから経費節減は日常の業務であるとの強い意識を持たせる必要があります。またコストダウンの核となる管理職は一般的な管理者の役割とされるS、M、P、Q、C、Dの中に「C=コスト」と経費節減が含まれていることを理解しなくてはいけません。