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                   品質管理の基礎知識(その14)

 

「実践!管理者心得」の第58回で「品質管理で大切なことは、問題や異常に気が付くことであり、この気付きには4つのレベルがあります」と書いたところ、読者の方より多くのご意見を頂きました。「もう少し問題について書いて欲しい」とのご要望が多いので、今回も品質の問題についてご説明します。

品質管理の究極の目的は「常に歩留まりが100%で、なおかつ品質的にも完璧でお客様のクレームも皆無である」と言うことになります。しかし生産に人間が関与している以上、必ず問題が発生しますから、このようなことは有り得ないのが現実です。管理者は日常的に発生するこれらの問題を解決して行くことが大事な役割です。しかし管理者の中には自分で積極的に問題を発見して解決しようとせず、受け身のままで毎日の仕事を行なっている人も多いのが現実です。会社としては管理者の給与は時間の拘束代ではなく「考える」仕事に支払っている「考え賃」とも言うべきものですから、その意味でも管理者は積極的に問題を捉えて解決して行くべきです。この問題ですが一般的に次の種類があります

1上司よりテーマを与えられる
上司や先輩が仕事を覚えさせるために与える問題です。これは一種の「練習問題」となっており、すでに解決の答えが用意されているのが普通です。

2自分が問題にぶつかる
管理者自身の職場で不良が発生するなど、自分の問題意識の有無に関わらず外部から与えられる問題です。「困った」と当惑しながらも「何とかしなければいけない」と問題の解決を行ないます。

3自分から問題を見つける
「おかしい」「変だ」「何か起こりそうだ」「気になって仕方がない」「不良の前兆ではないか」など日常、当たり前として行っている仕事の中に「問題が発生しそうな可能性」や「解決すべき問題」を発見することです。これは問題意識を持っていないと見過ごしてしまい、人によっては何年も仕事をしているにも関わらず、全然気が付かない人もいます。

4自分から問題を作る
問題意識を強く持ち、日常の仕事を観察しているが問題が発見できない、しかしここで満足せず「もし」と自分の中で仮定を作り、問題を作り出してその解決を行なうことです。具体的には日ごろ、問題が無くても次のような意識を持って問題を作り出すことです。

1このままで良いのだろうか。このままで行くとどのような問題が発生するか

2もし、このようになったらどのような問題が発生するのか

3もし、このようにならなかったらどのような問題が発生するのか

このように自分の中で新しい問題を作り出して、それを解決して行きます。品質の仕事では「まさか!」「信じられない!」「有り得ない!」などの問題は頻繁に起きているのが現実ですから、このような問題を作り出し解決を考える能力は管理者に不可欠です。