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            正しい指示の出し方(その2)

 

 

前回は現場で指示が守られないのは、管理者が指示を正しく伝える手法を理解していないからであるとの内容でした。今回は具体的にタイ人管理者に理解してほしい正しい指示の出し方について説明して行きます。(この内容は日本人駐在員がタイ人管理者に指示を出す時にも応用できます)

1 5W1Hを理解する
私たちにとっては指示や報連相の基本である5W1Hは理解しているのが当たり前ですが、当社のセミナーでタイ人の参加者に聞いてみると意外と知らないのに驚かされます。管理者クラスでもあまり知らないのですから現場のリーダー、フォアマンクラス(監督者)ではほとんど知らないことも有り得ます。これが理解できていないと指示に抜けが生じ易くなります。5W1Hはわずか6個の単語ですから一度覚えてしまえば忘れませんし、管理者としては必須の知識ですから理解してほしいと思います。

2 指示の理由を説明する
指示には必ず理由があります。この理由を説明しないと相手は正しい作業を行うことはできません。仮に作業方法変更の指示などで「このように変更になります」との説明だけで、なぜ変更するのか理由の説明が無いと変更した重要性が理解できません。この重要性が理解できないと「いままでの作業方法の方がラクだ」「変更するのはめんどくさい」と簡単に考えてしまい、指示を守らないケースも出てきます。あらかじめ「このような理由で作業方法変更するのです」と理由を説明しておけば、従業員もその指示に関心を持ち、重要性も理解できます。また動機付けの上でも指示の理由の説明は大切なことです。例えば「明日は残業をします」との指示だけで理由を説明しないと従業員は何か強制された感じがします。「このような事情により明日は残業となります」と指示した方が相手が理由を理解でき、「そのような理由であれば残業に協力しよう」とその仕事の動機付けにもなるのです。

3 固有名詞、数字の確認
製品名、ロット番号、数量、サイズ、金額、日にちなど職場では多くの数字や固有名詞が飛び交っています。これらは間違えやすいので十分気を付ける必要があります。指示を出す人が間違えたら大変ですから、まず従業員に指示を出す前に固有名詞、数字を必ず確認します。指示を出す際は数字や固有名詞など相手の聞き間違いを防ぐため白板に書いて示したり、指示書にして視覚的に分かるようにします。数字を書く時は字に癖のある人が書くと1と7と9そして5と6などが間違って伝わったりしますから、はっきり大きな文字で書く必要があります。ロット番号で英文字を使用する時は従業員の中には英語の小文字を読めない人もいますから、必ず大文字ではっきり書くことが大切です。似たような製品名は製品の現物を見せながら違いも説明しておくようにします。

このような細かい手法を理解して実践してもらうことにより指示が正しく伝わるようになります。次回はこの指示の出し方の続きを見て行きます。