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        「指示を出す」の2つ意味

 

会議で管理者に作業方法の変更を指示したのだが、現場に行くと作業員が指示した内容と違う作業方法で行っていた。あわてて指示を出した管理者のところに行き注意をすると「私はちゃんとリーダーに指示を出しておきました」と自分に責任の無いように言われてしまい驚いた。」

これと似たような経験は皆さんの日常でも多いことだと思います。なぜこのような問題が頻繁に起こってしまうのでしょうか。原因の一つとして考えられるのは管理者が「指示を出す」と言う意味を正しく把握していないことによることです。私たちは「指示を出す」と言えば「指示を正確に伝える」ことはもちろん、「伝えた指示を相手に守らせる」と理解しています。しかしこれらの管理者は「指示を出す」とは「指示を伝えることである」、すなわち「指示を伝えたのだから自分の責任は終了している。相手が指示を守らないのは自分の責任ではなく相手の怠慢である」と理解しているのではないでしょうか。しかしこの理屈で言えば管理者は単に指示を伝えるだけの存在であり、もし社員全員が指示を口頭で伝えただけで指示を守って働くのであれば経営者が直接、作業員に指示を出せば済むことになり管理者はいる必要がありません。

どこの国でも指示は口頭で行った程度では守ってくれないことが多いのです。このことは実際問題として日本の現場ですら1回指示を伝えただけで職場全体の人が指示内容を正確に理解して、心から納得してその指示を完璧に守るということは大変難しいことからも分かります。ですから管理者は「指示を出す」とは単に指示の伝達ではなく最低限、次の2項目を理解してもらう必要があります。

1指示を確実に伝える
職場には職歴、学歴、年齢、経験が異なる人々が一緒に働いています。この人たち全員が正しく理解できるように指示を伝えなくてはいけません。当然のことですが、そのためには指示を正確に伝え、理解させる手法を管理者として身に付けておく必要があります。

2指示を守らせるようにフォローする
指示を伝えただけで管理者の仕事が終わったと勘違いされては困ります。指示はフォローしないとなかなか守られないのですから、指示を出した人の責任においてフォローする必要があります。特に作業方法の変更の指示は多くの場合「変更するのはめんどくさい」「今までのやり方の方がラクだ」と現場で反発が出て守ってくれないことが多いものです。管理者は職場巡回の際にこれらを確認して守られていないようであれば注意を行い、指示内容を徹底させることが大切です。そして指示内容が守られ、定着して、はじめて指示が終了したことになるのです。

この2点は管理者はもちろん監督者として基礎中の基礎ですから早い段階で理解してもらう必要があります。このポイントを理解している管理者とそうでない管理者では現場でかなりの差が出て来るだけに大事なポイントです。